オリンピック・パラリンピックへの意識調査

2018.01.23

  • 生活
  • 意識調査
  • 障がい者
対象障がい:
  • 身体
  • 精神
  • 発達
  • 知的

実施の背景

東京2020オリンピック・パラリンピックの1000日前記念イベントが開催されるなど、今後、オリンピック・パラリンピックに対する関心が高まっていくことが考えられます。しかし、障がい者のオリンピックやパラリンピックへの関心についてはこれまで、あまり調査されてきませんでした。
本調査は、障がいのある方々のオリンピック・パラリンピックや関連する事柄への関心、オリンピック・パラリンピックを通じた障がい者への社会の理解について聞きました。

  • 対象者

    障がい者総合研究所
    アンケートモニター

  • 実施方法

    インターネット調査

  • アンケート期間

    2017/10/26~2017/11/2
    有効回答者数:492名

調査結果

<サマリー> [1] 東京パラリンピックを観戦したいと思っていると回答した人は59%

[2] 東京オリンピック・パラリンピックによる障がいへの理解の促進は限定的と考える人は87%
 ●出場対象障害への理解は進むが、それ以外の障害への理解は進まないと思う … 49%
 ●すべての障害への理解が進まないと思う … 38%

[3] 東京オリンピック・パラリンピックで、ボランティアなどのスタッフを「務めたい」、
 「どちらかというと務めたい」と回答した割合は44%

[4] オリンピック・パラリンピック開催前の関連イベントへ参加したいと回答した割合は45%

※調査の概要は右上のプレスリリースをダウンロードし、ご覧ください。

<パラリンピック競技種目と対象障害>

競技名 対象障害
アーチェリー 肢体不自由
ボッチャ 肢体不自由
パラパワーリフティング 肢体不自由
パラ射撃 肢体不自由
シッティングバレーボール 肢体不自由
ウィルチェアーラグビー 肢体不自由
車いすバスケットボール 肢体不自由
車いすフェンシング 肢体不自由
車いすテニス 肢体不自由
5人制サッカー 視覚障害
ゴールボール 視覚障害
競技名 対象障害
柔道 視覚障害
カヌー 肢体不自由・視覚障害
ボート 肢体不自由・視覚障害
自転車競技 肢体不自由・視覚障害
トライアスロン 肢体不自由・視覚障害
馬術 肢体不自由・視覚障害
パラ陸上競技 肢体不自由・視覚障害・知的障害
パラ水泳 肢体不自由・視覚障害・知的障害
卓球 肢体不自由・知的障害
バドミントン 現在未定
テコンドー 現在未定

<対象障害>

●肢体不自由
●視覚障害
●知的障害など

※聴覚障害・内部障害・
 精神障害・発達障害
 などは対象外



※東京都オリンピック・パラリンピック準備局のサイト(http://www.2020games.metro.tokyo.jp/)より、対象障害は2017年12月現在

サマリー[1]
東京パラリンピックを観戦したいと思っていると回答した人は59%

東京オリンピック・パラリンピックについて観戦したいと思っているか聞きました。その結果、「パラリンピックを観戦したいと思っている」と回答した合計は59%となり、多くの障がい者が東京パラリンピックの観戦に前向きであることがわかりました。

東京オリンピック・パラリンピックを観戦したいと思いますか。

サマリー[2]
東京オリンピック・パラリンピックによる障がいへの理解の促進は限定的と考える人は87%

東京パラリンピックを通じて、障がい者への理解が進むと思うか聞いたところ、49%が「パラリンピックに出場する障がいに該当する障がい者への理解は進むと思うが、それ以外の障がい者に対する理解は進まない」、38%が「すべての障がい者に対して理解があまり進まないと思う」と合計で87%の人が東京オリンピック・パラリンピックによる障がいへの理解の促進は限定的であると考えていることがわかりました。

東京オリンピック・パラリンピックを通じて、障がいへの理解が進むと思いますか。

≪出場対象障がいへの理解は進むが、それ以外の障がいへの理解は進まないと思う≫
■一口に障がいといっても種類も個性もさまざまであり、一様に理解が進むとは思えません。ただし、障がい者に対する理解を進める大きなきっかけにはなると思います。ここで終わりにならないよう、さらに大きく広げることができたら良いなと思います。(男性/60代以上/肢体不自由)
■パラリンピックが行われることで一時は理解が広まるとおもうのですが、それは出場選手に限られるのではないでしょうか。障がい者が身近にいなければ、分からないことが多いと思います。ですが、これをきっかけにわずかでも良いので分かってもらえたらという期待はあります。(女性/40代/聴覚障がい)
■肢体の欠損や車椅子など目で見て分かる障がいしか競技が無い。そのため、その他の障がいへの理解は進まないと思う。(女性/50代/肢体不自由)
■精神障がい者・発達障がい者はパラリンピックについては「蚊帳の外」という認識しかないから。(男性/40代/精神障がい)
■目に見える分かりやすく同時に輝いてるものに対しては理解が進むと思うが、いわゆる目に見て分からないものは結局分からず仕舞いで終わる可能性が高いのではないでしょうか。(男性/30代/精神障がい)
■障がいの有無を別にして、それぞれが個人的に触れ合い、その人を知らないと結局は何も変わらないし、テレビの中は一握りの特別な世界の人たちのように感じるから。(女性/40代/肢体不自由)
■能力のある障がい者だけを「障がい者」だとする認識が広がる可能性があるから。(男性/20代/肢体不自由)
■同じ障がい区分でも障がいに至った経緯や障がいの重度は個人ごとに異なるため、すべての障がいに対して理解が進むのは難しいと思います。障がい者への理解とは社会的弱者への理解です。(女性/40代/肢体不自由)

≪すべての障がい者に対して理解が進まないと思う≫
■見ているだけでは何も分からないため、理解されないと思います。(男性/30代/肢体不自由)
■障がいの種類に対する認知度は上がると思う。ただ障がい者に対する差別意識は今と変わらないと思う。(男性/20代/肢体不自由)
■その時だけは注目されるし関心も高まる。しかし継続はしない。周囲に障がい者がいる人は全くの他人事というわけではないだろうが、周囲にいなければ所詮は他人事。オリンピックがどうこうではなく、常日頃から障がいに対する理解を伝えていくことが重要。オリンピックはあくまできっかけの一つにすぎない。(男性/30代/精神障がい)
■一時的もしくはオリンピック・パラリンピック開催中のみは、障がいに対する理解やネット検索は増加すると思われます。ただ、パラリンピックが東京で開催されるからといって、障がいは身近なことではなくテレビの中の世界、自分とは関係ない世界、と思い続ける人が多いように思われます。 (男性/20代/内部障がい)
■もともと興味が無いものには、一瞬の影響だけでは持続的な理解は得られないと思います。教育機関やイベントなどを通して、実際に障がい者と触れ合うことが必要かと思います。(男性/30代/精神障がい)
■出場選手のようなレベルになれないのは、単に本人の努力が足りないだけと思われそう。(男性/50代/肢体不自由)
■障がいのある人すべてがスポーツや生活に意欲的に取り組めるわけではないので、パラリンピックが理解促進のきっかけになるとは思えない。(男性/40代/肢体不自由)
■オリンピック・パラリンピックは特別なイベントごとであって、障がいへの理解は普段の生活に盛り込まれるような事柄だから。あぁ、こんな障がい者がやってるんだな位のことだと思う。(男性/40代/内部障がい)

≪すべての障がい者に対して理解が進むと思う≫
■開催地が日本のため、パラリンピックがより注目され、応援の機会も増えると思います。2020年を機会にノーマライゼーションが少しでも浸透すると信じています。(男性/40代/視覚障がい)
■障がい者の活躍と、そこに至る日々の努力に触れることで、障がいに対する理解が進むと思います。(男性/60代以上/肢体不自由)
■世の中に障がいのある人がたくさんいるということが認知されやすくなるから。(男性/40代/肢体不自由)
■希望的観測からこの選択肢を選びました。(男性/40代/精神障がい)

サマリー[3]
東京オリンピック・パラリンピックで、ボランティアなどのスタッフを「務めたい」、「どちらかというと務めたい」と回答した割合は44%

東京オリンピック・パラリンピックで、ボランティアなどのスタッフを務めたいと考えているか聞きました。「務めたい」、「どちらかというと務めたい」と回答した割合は44%となりました。

東京オリンピック・パラリンピックで、ボランティアなどのスタッフを務めたいと考えていますか。

サマリー[4]
オリンピック・パラリンピック開催前の関連イベントへ参加したいと回答した割合は45%

次に、オリンピック・パラリンピック開催前の関連イベントへの参加の意向について聞きました。「参加したい」、「どちらかというと参加したい」と回答した人が45%、「どちらかというと参加したくない」、「参加したくない」と回答した人は55%となりました。

オリンピック・パラリンピック開催前の関連イベントへ参加したいと思いますか。

回答者属性

回答期間 : 2017年10月26日~11月2日
調査方法 : インターネット調査
有効回答数: 492名

<障がい区分>

<性別>

<年齢層>

<障害者総合研究所所長中山伸大からのコメント>

中山伸大

東京オリンピック・パラリンピック開催まで1000日を切ったことを受け、障がい者総合研究所では、オリ・パラへの関心度や、オリ・パラを通じて障がいへの理解が促進されるかを調査しました。障がいのある方にパラリンピックの観戦意向について聞いたところ、過半数の59%が観戦したいと回答しました。一方で、障がいへの理解の促進については、8割以上の方が「限定的である」と回答したことは注目に値します。内訳をみると、「出場対象障がいへの理解は進むが、それ以外の障がいへの理解は進まないと思う」と回答した人が49%であり、出場対象障がいに限らず「すべての障がいへの理解が進まないと思う」と回答した人が38%を占めました。この結果から、障がい者の多くは、パラリンピックによる障がいへの理解の促進に対し、あまり期待していないことが分かります。その理由として、パラリンピックには「肢体の欠損や車椅子など目で見て分かる障がいしか競技が無い」という声や、「一口に障がいといっても種類も個性もさまざまであり、一様に理解が進むとは思わない」という意見が挙がりました。また、パラリンピックのような特別なイベントは日常とは異なり、身近に障がい者と直接の接点が無いと理解が進みづらいという意見や、一時的な関心だけでは継続しないという声もありました。このような障がい者の声は、表面的な障がい理解ではなく、本質的な理解を求めているとも言えます。

オリンピック・パラリンピックへの意識調査

発行・監修
株式会社ゼネラルパートナーズ 障がい者総合研究所
〒104-0031 東京都中央区京橋2-4-12 京橋第一生命ビル3F
TEL: 03-3548-8052 FAX:03-3270-6600 Mail: sri@generalpartners.co.jp URL: http://www.gp-sri.jp/
発行日
2017年10月
お問い合わせ先
研究員 小牧秀太郎

※本調査結果の引用の際は、「株式会社ゼネラルパートナーズ 障がい者総合研究所調べ」とクレジットを明記ください

≪株式会社ゼネラルパートナーズについて≫

障がい者の良き認知を広め、差別偏見のない社会を実現することを目指し、民間企業初の障がい者専門の人材紹介会社としてスタート。その後、業界初の転職サイトatGPの開設をはじめ、障がい別の専門的なプログラムが受けられる教育・研修事業、就労困難な障がい者による農業生産事業など、数々の事業・サービスを創出してきました。これまで生み出した障がい者の雇用数はのべ5,000人以上です。

会社名
株式会社ゼネラルパートナーズ
代表者
代表取締役社長 進藤 均
URL
http://www.generalpartners.co.jp/
本社所在地
東京都中央区京橋2-4-12 京橋第一生命ビル3F
設立日
2003年4月
事業内容
障がい者の総合就職・転職サービス(求人情報サービス、人材紹介サービス、就労移行支援事業、就労継続支援A型事業)
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